2008年11月02日

「once ダブリンの街角で」たった一度の出会いの幸せ。

休日中に何気なくレンタルしたDVDを数点。
どれもとってもステキでした。

とっても心に心地よい風を送ってくれた作品
「once ダブリンの街角で」
ダブリンの街角で1.jpg

ダブリンの街角で実家のHooberShop(掃除機の修理屋さん)を
手伝いながら、穴のあいたギターを片手に歌を歌う男と
チェコから移りすみ家政婦や花売りをする女が運命に導かれ
出会います。
たった一度onceの出会い。
その出会いが二人の人生に彩りを与えそして生き方を
変えていきます。
それは音楽の力で・・・。


サンダンス映画祭のグランプリ、オスカーの音楽賞も
とった二人の歌がカットもされず全編を通して流れるこの
素晴らしさ。1800万円ほどの低予算で作られた奇跡の映画に
拍手でした。
ハリウッドの映画ならこんな終わり方しないだろうなあという
胸がキュンとなりつつも、さわやかな風を心に残してくれた
ラストシーン。
エンドタイトルに二人の主人公の名前はなくただBOYとGIRL
あぁ、そういえば二人が名前を語り合うシーンも紹介する
シーンもなかったのでした。
でも、そんなことどうでもいいのです。
その音楽は時に心地よくて、時に痛くて、時に切なくて、苦しくて。
入りそうで入り込めない二人の間だけで、音楽を通っていく。
だって二人は音楽を通してつながっているってわかってたから。
ダブリンの街角で2.jpg
歌詞の中に二人のバックボーンや、心情がしっかりと
暗示されていてそしておしつけがましくない。
ヒロインが歌詞をつけて歩きながら歌う「 If You Want Me」という曲では私も泣きそうになってしまいました。

彼女が、初めてのバイクデートで話したチェコ語の意味が
知りたい。彼女はなんて思いを言ったのでしょうか?
彼女が、英語もロクに話せないチェコ人の母を連れていくことを
さりげなく聞いたのに、どうして彼は言葉を濁したのでしょうか?
そんな膨らませるラブストーリーの展開はあったはずで
観る側に素朴な疑問や期待を投げかけてくるのに
こういうことはあっさり却下されるようにたんたんと二人の
間に時間が流れ、切ないラストに流れ込みます。

ハンディカメラ2台程度とおそらくお金をかけたのは
クレーン撮影で俯瞰で彼女の表情を遠目から撮影する
シーンだけなんだろうなあと予想される技術と演出ですが、
これだけでこんなに心を打つ映画が作れるのは、やっぱり
アイルランドという国が持つ大自然や祖先へ尊敬の気持ち、
ケルトの思想を持つ深い祈りにもにた意思でしょうか。ぴかぴか(新しい)

この映画をブロードウェイが舞台化するということで版権を
とったようですが、このケルトの愛の意思とチェコの深い祈りが
きちんと表現された舞台になってほしいものです。
主題歌の「Falling Slowly」
本当に素晴らしくて、映画なのに二人の歌が翼をひろげて旅立つ瞬間に
立ち会えた喜びに震えました。ステキな映画です。黒ハート

二人のハーモニーが聞きたくて、You-tubeで探してしまいます。ぴかぴか(新しい)


posted by mint2 at 23:55| 兵庫 ☁| Comment(4) | TrackBack(0) | 映画&ドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
うわあ、質の良い作品を見ておられますねえ。この映画をロードショーで見損ねたので諦めてましたが、私も借りて観賞したくなりました。有難うございます。mint2さんの映画分析は素晴らしいですね。
Posted by ほにゃらら at 2008年11月05日 00:22
ほにゃらら師匠様♪
いえいえ、とんでもございませんですー。(><)
もう一度「ラストコーション」を見ようかしら?と思ったらレンタル中で隣にあったのがこの「onceダブリンの街角で」でした。
ドキュメンタリーを観ているかのようなカメラワークとライティング。
上質なPVというのもあまりにも陳腐でした。
素晴しかったですっ。
ラストがよかった。
納得できました!という感じでした。

イランの映画も是非ご覧になってください。
激しくオススメです!!(^^)
Posted by mint2 at 2008年11月05日 16:47
mint2様

「レッドクリフ」。三国志(正史)、三国志演義(フィクション)、コミック(Y先生のは30巻)、吉川英治版・三国志、中国研究者が書いた三国志の解説書、カメラマンによる三国志の史跡を訪ねた写真集、などなど、それらを全てとはとても言いませんが、かじっているし読んだ、という経緯ですので、レッドクリフに対しての所感や評価をするとなると、あまりにも長くなるので、正直申し上げてどう書いていいかわからなかったです。客観的に見られないというか・・それであのようなしょぼい感想を書いてしまいました。
NHKの「英語でしゃべらナイト」でしたか、監督が出演しており、それも見ました。

細かいことはいろいろと思いましたが、たった一つ個人的に、これは良かったと胸をはって言える点。漢文で必ず赤壁の戦いを習いますよね?(高校生で)。あれがずっとトラウマだったです。あの長い長い漢文による描写風景にさっぱり感情移入できなくて苦しみ、ついには、漢文の時間に麻耶山へ逃避登頂に及んだと言う過去があります。漢詩は大好きだっただけにつらかったです、ハイ。
それが今回、映画を見て、エンタテイメントとしてみればこんなに面白いものも無かったんだなあ、と胸のつかえが取れる思いでした。
個人的には、関羽が期待通りの顔といでたちだったのに大満足し、長坂の戦いでは劉備の奥方を救う趙雲がこの映画では他の場面でも大活躍する様が描かれている(関羽と張飛に主眼が置かれがちなのが普通ですが)様に、監督に感謝したりと、どうもマニアっぽい感想ばっかりが先に立ちます。
欲を言えば、桃園の誓い、も出して欲しかった。孔明が1万本?の矢を一晩で作り上げるエピソードも、後半で出てくるんでしょうねえ。
それから、孔明に対しては「かなわない」と言って劣等感を抱きっぱなしのはずの周瑜が前半では主役として活躍し、後半では孔明との心理戦はどうなるのか、金城君は果たしてそんな高級なバトルを演技できるのか、などなど、興味は尽きません。

大喬(孫策の妻)ともども、絶世の美女である妹の小喬(の妻)にスーパーモデルを充て、夫婦の絆を演じさせるところなども、ある人はほほえましいと思い、ある人はくどい演義と思う。
いろんな要素が、インディジョーンズ以上に盛り込まれすぎて、ジョーンズのようなシリーズものでもなかったのに、いともた易く感情移入してしまい、私にとっては評価不可能な作品でした(実は、また観たいと思ってます)。
それから、ジョン・ウー監督が、どこかのインタビューに答えていわく、「狼たちの挽歌」を作り終えた後に(実は)三国志を作りたかったが当時はそんな資金を出してくれる人はいなかった、といってました。アン・リー監督もそうだと思いましたが、彼ら中国系の監督(アン・リーは台湾人ですが、大陸系です)の郷土と歴史への強いアイデンティティを強烈に感じます。それが彼らの作品に流れる底流だというのはうすうすやっぱり感じてしまいますよねえ。
折に触れ、中国というルーツを意識し、利用し、活用し、構築すると言うその態度こそ、まさしく中華系の人そのものだと、今回も強く感じました。
戦闘場面は大いに見せますし、「ベンハー」「スパルタカス」のように階級闘争ではないし、その点、政治色なしに見られる爽やかな(どこが?)映画かもしれません。逆にいえば、そういう民主化や階級闘争とかのひねりが無いのが(階級は所与のものである、と)アジア映画のエンタテイメント群像の行き着く一つの終着点なのかもしれませんね。
そう思えば、レッドクリフは、民衆の為の戦いとはいえ、上層階級に属する英雄達が運動場で遊んでいるのに民衆が巻き込まれたんだ、という悲壮な見方も可能ですし、いやいや、民衆はそういう英雄の悲哀を楽しむんだ、という事も可能です。

イラン映画では、妹のために靴を買う(探す?)少年の映画が印象に残ってます。イラン映画3本セットなるDVDを買ってあるのでそれを観るのも楽しみにしてます。「堕天使のパスポート」や「スパニッシュアパートメント」も脈絡無く思い出しました。

くだらないついでに、「ブーリン家の姉妹」は必ず見に行く予定です。ハプスブルグ家のマリア・テレジア(ハプスブルグ家の歴史の中で、とび抜けた才能の一人であり、マリーアントワネットの母親)を映画にしてくれないものかとも,願っています。

ああ、またくだらないことを書いてしまいました。すいませんです。
Posted by ほにゃらら at 2008年11月05日 19:31
「onceダブリンの街角で」、これからの寒い季節にぴったりのラブストーリーでしたね。素朴で心が温かくなる鍋料理のような映画でした。音楽もよかったですよね(^^)
Posted by クーネルシネマ at 2008年11月05日 23:57
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